かっぱちゃんの耳

感覚過敏やらADHDの診断をもらった大学生が、特別支援学級の先生になりました。

5月5日 今の娘は、

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「いつもテンション低いし。すぐ『つかれた』って言うし」

さびしそうな母に、私は、何も言葉を返せませんでした。

 

10か月間の留学の前と後で変わったところはたくさんあります。

そのなかでも大きな変化が、私が自分の特性に気づいて、苦手な場面を意識するようになったこと。そして、その苦手な場面をできるだけ避けるために行動するようになったということがあります。

 

困る場面や逃げる場面が、これまでもあることはあったのだとは知っています。

今までは気づかなかったり、普通だと思ってただけなんです。

 

昨年秋から、いちいちそれに気づくようになりました。

「それは、困っているってことなんだよ」ってタケノコ先生やしーちゃんに教えてもらうようになって、自分の困り感というものに目を向けるようになって、気づくようになってしまった。見えないでいたのに、見えるようになってしまった。

2月23日 退行とサカウラミの話

 

具体的に言えば。

今まで、気が向かなくてもついて行っていた、家族の外出の誘いを断るようになりました。疲れているときは、昼間でもたっぷり睡眠をとるようになりました。

つかれたときは、「つかれた」と。

いやなときは、「それはやだな」と、言うようになりました。

 

それが、家族にしてみれば、私の人格が変容してしまったように感じられるのかもしれません。

今まで、「行こう」と言えば一緒に出掛けてニコニコしていた長女。

いつも元気で、疲れた顔なんて見せなかった娘だったのに、すっかり暗い性格になってしまった、と。

 

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うまくまとまらないけど、きっとそういうことだ。

 

「もう、親御さんにブログ見せちゃえばいいじゃない」と、親友しーちゃんは言う。

今まで見せてこなかったんなら、いま、見せればいい。困っているところも、弱っているところも、隠さずに親に晒せばいい。

たぶん、それが正しいことなんだと思います。

 

でも、ここまできてなお、それができない。

弱音を親の前で、妹の前で吐きたくない。怖いものなしでしっかり者の長女でいたいんです。いつも元気いっぱい、留学から帰ってきて、大学もバイトも車校もバリバリがんばる自慢の娘でいたいんです。

12月23日 親とまじめに話せない

 

親にどんなふうに思われるかが、怖いんです。

――こんな子じゃなかったのに。ウジウジ悩んで家に閉じこもっている子じゃなくて、何事にも積極的で明るい自慢の娘だったのに。

どうしてこんなふうに変わっちゃったの。

そんなこと、きっと父も母も言わないでしょう。

でも、心のどこかではそう思っていて、何かの拍子にぽろっとこぼれ出るんです。私わかるんです。

 

「今まで大変だったね。気づかなくてごめんね。
ママは、どんなかっぱでも、愛してるよ」

特性の話を打ち明けたとき優しく言ってくれた母が、心の底では、私の変化を歓迎してはいないように。