かっぱちゃんの耳

感覚過敏やらADHDの診断をもらった大学生が、特別支援学級の先生になりました。

3月27日 燃えてる状態メモ

日記からの抜粋(個人名などは仮名に変更しました。カッコ内はブログ用の追記)

 

 喉が痛くて目が覚めた。時刻は午前4時半。

やはり、加湿器はつけておくべきだったか。

トローチを口の中で転がしながら眠気がまた訪れるのを待ったけれど、いつもの衝動のほうがぬらぬらと湧き上がってきてしまった。

 

 

そんなわけで起きだして、教材づくり(今関わっている「休校中の自宅学習支援プロジェクト用の自作教材)のアイデアを書くことにした。

時計は早朝だけど、頭のなかは深夜のようにぎんぎんに冴えわたっている。キーボードを打つ手が興奮しているのがわかる。

次から次へと案が浮かんでくるけれど、明日の朝(というか昼?)に見返したときに、どれだけ使えるものが残っているだろうか。

ひととおり案を出してパワーポイントにまとめても、まだガソリンが余っている。何かをしたくてたまらない。こういうときに、日記は便利だ。

 

 

こんなふうに、突然の強い衝動というか、使命感のような謎の熱に突き動かされるときがときどきある。小さい頃から。

「あ、いま、波にうごかされている」と思う瞬間は、自分でもわかる。腕にエンジンがついたみたいに、乱雑な猛スピードでしか動かなくなるから。

多くは、何かを創作するときだ。それはラインスタンプ用のイラストだったり、卒業プレゼントのアルバムだったり、妄想ファンタジー小説だったり、今回のようにアイデアノートだったり。

それ以外にも、溜まったさまざまな家事を片付けるときや、机の大整理をするときにも、この燃えるような勢いに飲まれることがある。

 

少し前までは、
「お、やる気が来たぞ!今のうちにやらないと!あとから後悔するかもだけど知らない!」
といったふうに、この感覚をプラスに捉えていた。

ただ最近は、この興奮状態になるたび、
「ああ、また暴走だ」
と少し冷めた目で自分を見られるようになった気がする。

 

理由は明白だ。

あさがお学級(仮名。学校ボランティアで行っている小学校の特別支援学級のケントくん(仮名)が思い浮かぶからだ。

何かに憑りつかれたような目をして、半ば叫びながらクレヨンで書きなぐる。ものすごいスピードで画用紙を切っていく。もうほとんどコントロールが利いていない。周りの声も耳に入らない。

 

初めてその様子を見たとき、すぐにわかった。

――私と同じだ。

まあ、ちょっと私よりは激しいけれども。

「やらなくちゃ!今やらなくちゃ!」って体が勝手に急いじゃうんだよね。楽しいような焦るような、よくわからないけれどほっぺたが熱くなって。突然始まったそれがまた突然終わるまで、もう自分じゃどうしようもないんだよね。

 

今だに、この燃え方の正体はわからない。

ADHDの衝動性とは関係がありそうだけど、過集中とは違う気がする。

いったん発火してしまったら、止めかたもわからない。燃え尽きるまで動き続けることしかできない。それがいちばんすっきりする。

 

 

ちなみにいま現在は、ピークは過ぎて、もうほとんど終わりかけといったところ。

タイピングの速度がゆるやかになったし、ひとことひとことゆっくり選びながら書けていると思う。

つまりは、だいぶ理性のコントロールが利くようになった。

いま7時前だから、2時間近く、このモードが続いていたことになる。時間を計算したのなんて初めてだけど、いつもはもう少し短いか。

もしかしたら過集中も同時に起きたのかもしれない。でもあれは、もっと水の底に沈むように静かな、正反対の感覚だ。

 

と、書いているうちに、だいぶおさまった。

二度寝しようかな。