かっぱちゃんの耳

感覚過敏やらADHDの診断をもらった大学生が、特別支援学級の先生になりました。

12月24日 ひとりでできるもん!的な

明日、また苦手な大学の施設「ホケカン」のお医者さんのところに行かなくてはいけません。

そして今回は、いつも付き添ってくれる(というかそもそも私を支援室やホケカンへ連れて行った)しーちゃんも、支援室のタケノコ先生も、一緒に来れません。

 

別に、風邪をこじらせてちょっと内科へとか、耳の調子が悪くて耳鼻科へとか、ふだん病院へはひとりで行けます。

でも、支援室やホケカンは、別なのです。特別なのです。

白くてまぶしくて、薬のにおいがしてきらい。進路面談か、いじめ調査の尋問されているみたいできらい。自分なんかがこんなところにいていいのかって、後ろめたくて居心地が悪くてきらい。

 

 

 

私は、自分は話すことは得意だと思っていました。

授業中に意見を言ったり、大勢の前でのプレゼンテーションをすることにはひときわ自信がありました。わかりやすくはきはきと、要点をまとめて話すということは、自分の得意なことのひとつだと思っていました。

集団の場面でなくてもそうです。人見知りもしないし、初対面の学生や教授とでも臆すことなくにこやかに話せるって思ってました。

 

でも、いま、ホケカンや支援室の先生の前に座ってみると、何を相談すればいいのか、なんて言えばいいのかほんとうにわからなくなってしまいます。頭が止まってしまうのです。

正直にいえば、学校の授業で発表のときに言葉に詰まるクラスメイトを
「ただ頭の中にあることをまとめて順番に言うだけなのに、なんで出てこないだろう」とか「母語なのにどうしてそんなにしょっちゅう『えーっと』だの『うーんと…なんていうか』だの言いよどむのかなあ」
と不思議に思っていました。世の中にはそういうのが苦手な人たちがいるんだなあって、他人事に見ていました。

 

今回、はじめてその感覚がわかりました。ほんとうに、いまさら。

何を自分を思いあがっていたのかわからないけど、思っていること、考えていることがあるのにどうにもこうにも言葉に出てこないことって、ほんとにある。しかもそれって、すごくすごくもどかしい。こんなにつらいんだ。

 

これまで「話すこと」に困ってこなかった私だからこそ、自分が”上手く”話せなくなる場所に、強い苦手意識や居心地の悪さ、不安を感じるのかもしれません。

この感覚わかってよかったな。今度から人の話を聞くときに、今までよりもずっと優しく相手のことばを待てる気がする。この歳になって、だけど。

 

 

 

話を戻します。

 

ホケカンや支援室。

以前も書いたように、先生のお話を聞くのに、いつもよりとってもあっぷあっぷしてしまいます。すごく疲れるし、時間もかかる。

 そしてこちらが何かを話すにしても、ことばが見つからなくて、固まってしまいます。焦るばかりで、ますます口も脳も回らなくなってまた焦ります。

 

そして何より、パニックになっているときや、苦手な場面のことが話題になるのです。

頭にたくさん写真が浮かんでしまうのです。関連するさまざまな場面が、静止画でも動画でも、別に思い出そうとしているわけではないのに、勝手にしゅるしゅる引っ張られて出てきます。そのときの雑踏の音や教室の匂いが、たちこめます。それで苦しくなってしまう。

 

そんなわけで、相談中、私はしょっちゅういっぱいいっぱいになって固まっています。

そういうときに、紐で引き上げるように助けてくれるのがしーちゃんだったり、じっと私の頭が落ち着くまで待ち続けてくれるのがタケノコ先生なのです。

 

だから、今回は初めてひとりで行くのが、ちょっと不安です。

固まっちゃって戻ってこれなかったらどうしよう、大事なこと聞き逃してたらどうしようって、明日がとってもとっても心配なのです。

 

でも、自分でそうしたんです。

ホケカンの面談予約を、しーちゃんやタケノコ先生が用事がある時間に取りました。

 

こんなに、いっつもずーーっと、しーちゃんに助けてもらってばっかり。隣にいてくれないと安心して話せない、なんてなりたくないんです。知らず知らずのうちにもたれかかりすぎたくないんです。

 

ひとりでも、だいじょうぶ。

ほんとうに困る前に、ちゃんとしーちゃんや、友達や、タケノコ先生に「ちょっとたすけて」って言える。

 

そんな22歳の「ひとりでできるもん!」のために、ホケカンのお医者さんにお話ししたいことをまとめることにしました。

メモ。

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だいじょうぶ。なんとかなる。がんばる。