かっぱちゃんの耳

感覚過敏やらADHDの診断をもらった大学生が、特別支援学級の先生になりました。

2021-01-01から1年間の記事一覧

耳も鼻も変だ

最近、耳や鼻の過敏さが悪化している。ホルモンバランスとかきっとそういう関係だ。たぶん。 金曜の音楽の授業。リコーダーはなんとか我慢したけど、ハンドベルで教室に居られなくなった。他の先生がメインを担当して私は補助だったから、なんとかなったけど…

これもこれで、ふつうの先生

小学校 特別支援学級の担任になって、半年。 昨日の朝。 教室で予定ボードを書き直していると、クラスの子たちがランドセルを背負ったままやってきて、モジモジしはじめました。 「せーの。」 「かっぱせんせい」 「たんじょうび」 「「「おめでとー!」」」…

面談週間の深夜

保護者面談週間。 「お子さんの次の課題はー、」なんて話すとき、いつも胸が冷や冷やする。 目の前に座る保護者の方々は、私より何年何十年も人生いきてるし。 子どものことだって、4月に「はじめまして」な私と違ってオムツ替えるとこから育ててるわけだし…

この町で運転ができないということ

地元での暮らしも、半年が経ちました。 ここは、とってもいい町です。 でも車の免許が取れない私にとっては、やっぱり住みにくい どうしても、東京にいたときとは別の息苦しさを感じることがあります。 覚悟はしてたのです。もちろん。 車で30分とかからない…

「大変だね」と言われるたびに

例えば、夏休みのお昼時。 混じりあう食べ物の匂いが苦手だから、ひとり職員室を出て、教室でごはんを食べること。濡れたものの感覚が嫌いだから、掃除や図工用にビニール手袋を持ち歩いていること。 発達障害という体の特性と一緒に仕事をしていて、よく「…

勤務だいたい90日目

プール後、ズボン履くの手伝ってたら。 しゃがんだ私の肩を持ってバランスをとってた子が、私の首元左右に「せんせ、ちゅ!」と言いながらキスしてきた。 ぬぉぉぉあああああ!いとおしぃぃぃぃ!と滝のように溢れ出る母性本能をどうにか抑え、「え、マスク…

日記:勤務だいたい60日目

勤務先である小学校でも、音がつらいときはイヤマフをしている。 校内放送の音量とか、机椅子を引きずる音とか。 「なんであの先生は、ヘッドホンしてるんだろう?」 不思議そうな顔で見つめるものの、直接尋ねる勇気が出ない様子の3年生。 「ねえねえなん…

日記:勤務だいたい50日目

うちの学級では折り紙遊びが大流行。 折り紙といっても、「折り」はしていなくて、ちぎったり丸めたりセロハンテープでとめたりなんだけど。 昼休み。いちばんの子が「てんて!どーじょ!」と何か手渡してきた。黒い折り紙を斜めにくるっと丸め、テープでと…

日記:勤務だいたい40日目

教具作りジョキジョキ画用紙を切って、糊で貼ったり、マジックテープつけたり。楽しくて楽しくて、夢中になっているうちにまた時間がびゅんびゅん経っている。 あ、これは暴走状態だ、というのはなんとなく自分でわかる。キリがない、のめりこみすぎだ。 ワ…

日記:勤務だいたい30日目

職員室のみんなで使うラミネーターを壊してしまった紙をツルッツルにするやつ、みんなよく使うやつなにやら私が逆からプリントを入れてしまったらしい周りの先生たちは「しょんないら」とフォローしてくれるけれど、優しい人たちを困らせてしまって仕事を滞…

日記:勤務2日目

新生活が始まって、思ったこと。 やっぱり、待つのが苦手。主任との学級作業でも、職員会議でも、そのたもろもろ。 それから、相変わらず、ついつい出しゃばってしまう。 毎回後悔するんだけど、なかなか直らない。 私こんなことができます、それもできます…

好きなことを仕事にする怖さ

2週間後、私は社会人になって、働いている。 小学校の特別支援学級で、「先生」と呼ばれている。(はず。提出書類の不備がなければ。) 憧れていた職業。私のやりたいことそのものです。 一昨年から実際に小学校の特支学級で支援員をして、子どもたちや教員…

ニガテと生きるキミたちへの絵本

自作の絵本をのせました。とある小学校の特別支援学級の子どもたちに読み聞かせをします。知的な発達の遅れや発達の凸凹をもつ彼ら、私にたくさんのことを教えてくれたあの子たちに、最後に何を伝えたいか、という話です。

当事者として、教師としての役目を考える

とっても前に、このブログの記事をFacebookでシェアしたところ、友人から 先生としてどうするか、ということは自分はわからないけど 普通とは何か、について揺れる当事者として、かっぱちゃんだからこそ言えることがあるんやないかなと思った。 と、コメント…

かってに大きくなるからだ②

紙に残せないかきなぐり。 学校で会うこどもは、みんな可愛い。 素直な子から敵意しか向けてこない子、ちまちま動く一年生から声の低くなった六年生、アイドルのような顔立ちの整った子そうじゃない子、みんな。 本気でそう思っていたのだけど、このところ自…

かってに大きくなるからだ

「せんせいって、おとな?こども?」 支援級の子たちにときどきそう聞かれます。 他の先生や支援員の方々はみんな三十代以上だし、私だけちょっと別の存在として見えるのかもしれません。 聞かれるたび、だいたい私は聞き返すことにしています。 この質問返…

上の人とうまくやれない:対策のための目標づくり

「もうすぐ社会人だね。いちばん不安に思うことは?」 親戚とか大学の知り合いに聞かれたとき、だいたい4つ答えます。 1.職場の人間関係 2.好きなことが「仕事」=義務、お金を稼ぐための手段、責任を伴う職務 になること 3.発達の凸凹(聴覚過敏、味…

発達のでこぼこと、「才能」と「障害」

去年の秋。 こんなことを言われました。 その方は、とっても明るい笑顔でした。 悪意なんて一ミリもなくて、ただただ私のことを褒めてくれただけ。それはちゃんと、伝わってくる。 その場では、にこっと笑い返して「ありがとうございます」と返事をして。 家…

偽善者にすら、なれない

さて、今日は重くて長い自分語り。 発達障害は全然関係ない、ただの反省文です。 誉め言葉で発動する呪い 妹は、ちゃんと知っている 偽善でも善は善・お面の下も笑顔になる 偽善者にすら、なれない 誉め言葉で発動する呪い 東京へ引っ越して4年。 この場所…

オンライン授業、聴覚過敏な私にとっては味方でした

5年間の大学生活でさいごの授業の最終レポートを提出し終わりました。 伝染病の影響で、この1年間はずっとオンライン授業でした。 周りの友達や後輩はとっても困っていて、FacebookもTwitterも「なぜ小中高も会社もスタートしてるのに、いつまで経っても大…

それでもまだ、「ふつう」の先生になりたかった

「イヤーマフを外して過ごそうキャンペーン」 in 地元 東京で過ごす間は、小学校ボランティアを除くほとんどの外出のときにイヤーマフをしているのですが。 年末年始の帰省の間は母がピィピィ言うのでつけることができなかったり何だりで、久々に騒がしい世…