2月13日 行けば治ると、思ってた
検査結果を聞いた日から、気もちはぐるぐるぐるぐる。
文章にしようとしても、ぜんぜんまとまりません。
でも、落ち着かなくて薬を飲んでしまうと、絵をたくさん描く元気にならないし…。
という、心情メモ
●「今飲んでいる薬はすごく眠くなって、やる気が起きなくなっちゃうんですが…」
→薬に関しては、出した医者(今回は大学の保健管理センターのコツコツ先生)が責任をもつので、検査のための研究所であるここではなんともいえない。
→音や光に対しての過敏自体を直す薬はない。様々なものを試して合うものをみつけていくのがベター。● 「確定しないことは言えない」というのが医者の倫理。だから「現状はこういう数値で表せて、解決方法はこれで」とズバッと答えが見えない診察だったと思う。
そもそも発達障害自体が、「特定の脳の部位が原因で…」と客観的に原因・症状・対策が明らかになっておらず、未だ研究段階。だからどういうふうに行動すればかっぱさんが過ごしやすくなるかもケースバイケースで手探りになるが、こうして医療的立場から分析することで、これから(必要であれば)支援を受ける際の選択肢の充実につながる。青字:研究センターのN先生の言ってたこと
黄色字:その場での私からの質問
緑字:後からのタケノコ先生からの補足・解説
支援室も、ホケカンも、医療機関も、最初から行きたくなかったんです。
必要性があるとわかって通いはじめても、その嫌だっていう気持ちは増すばかりでした。
何度も何度も自分が困っているときの状態を思い出して話さなくちゃいけません。話しているとすごく悲しい気もちになるような、家族とのことや問題についても、たくさん相談しなくちゃいけません。
原因を探して今後に役立てるために必要だとわかってはいるから、その場では、自分でもちゃんといっぱい話せます。
でも、話した後はすごく疲れてぐったりするし、行く前は建物に入るのも嫌で駄々をこねたくなるのです。
支援室も、ホケカンも、このなんとかセンターも、ヤクヒンの匂いがするし、照明が眩しいのにさらに壁が真っ白い。
小さい部屋のなかで座らされるし。知らない大人が真正面に座っていて、こっちをまっすぐ見ながら質問してくるし。
ここのセンターは、人がたくさんいて騒がしいから、もっと嫌い。
でも、がんばって通ったら、良くなるはず。いつのまにかしんどくなった毎日が、治るはず。
そう思って、自分で自分を励まして、来てたんです。
今いちばん困っていることは、音と光の洪水のなかで毎日生きなければいけないこと
家でも外でも電車でも、音が頭に刺さって落ち着かないこと
安心できる静かなところがなくなってしまったこと
ストレスとか神経うんぬんとかよくわかんないけど、これは一過性だろうし、薬やら治療でそのうち治るって思っていたんです。
だから、
「過敏に効く薬なんてありません。それは一生続きます。」ってなってしまって
「治りません。そのうち成長して良くなるかも、いつか知らないけど」っていうことを知ってしまって
これは、たぶん、ショックなのです。
絶望と言うのは大げさすぎるけれど、がんばる頼りにしていた登山杖が、途中でぽっきり折れてしまったような。
こんなに大変なのが、これからもずっと続くのかと思って。
電車に乗るだけで、スーパーに行くだけで、体はどこも悪くないのに、すっかり疲れてしまう。
だけど、あと2年大学生活は残っていて、学校に行くには1時間半かかるし、一人でスーパーで買い物しなければいけません。それを乗り越えた先にも、長い長い社会人生活は待っていて、きっともっと余裕がなくなる。
ここまで上手くできていたのに、しんどいと気づいてからしんどさが増してしまった日常のもろもろ。
それが、もう気づいてしまったから、気づいてしまったせいで、ここから一生続くんです。
しーちゃんも、タケノコ先生も、「がんばらなくていい。がんばりすぎだ」って言います。
でも、がんばってないと、日常生活こなせないんです。
何の病気でもないのに、今までやってきていたのに、急に毎日は、みんながしている当たり前のことを乗り切るために、ずっとがんばっていないといけないところになった。
家庭教師先の子が「せんせい!」って笑顔になってくれたり、妹とお風呂でミュージカルごっこしたり、ネコちゃんやウサちゃんとお鍋パーティーしたり、しーちゃんとウッドデッキでピクニックしたり
そういうとき、すごく楽しくて幸せだなって思います。
それを楽しみに、他の何日かをがんばっています。
どこにいても、丸くなったアルマジロ。
朝目が覚めたら眠るまで、「今はダメだ」モードでなんとかしながら、ときどき起こるしあわせな時間を待って、なんとかなんとか、生活しているけど。
やっぱり寝ているときがいちばん楽なんです。
がんばらないでいいなら、私はずーっと寝ていたい。
アルマジロじゃなくて、おなかを出して寝転ぶ大型犬みたいに、体を思いっきり伸ばして眠るんです。まぶしくないけど、真っ暗じゃない、静かなところに布団をしいて。
すうっと溶けるように眠りについたら、もう掃除機でも目覚まし時計でも起こされたくない。