かっぱちゃんの耳

感覚過敏やらADHDの診断をもらった大学生が、特別支援学級の先生になりました。

6月3日 ひとりぼっちの廊下で

五時間目、小学校英語の授業法。

グループごとにわちゃわちゃと活動実践をする時間があり、教室内はかなり騒がしくなっていました。

耐えきれなくなって、先生に一言いってから廊下に出ていることにしました。

今年度の初めに配慮願いを出してあるとはいえ、実際にその内容を使うことは初めてでした。

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歓声。椅子を引く音。話し声。また歓声。

頭がきいきいする。

ひとりぼっちの廊下で、頭が静かになるのをじっと待ちました。

心細くて、情けなくて、ぽろぽろ涙が出てきました。

 

もう、廊下に飛び出した私を追いかけて気遣ってくれる友達たちは、教室にいないのです。ネコちゃんも、ウサちゃんも、しーちゃんも、みんないない。

留学で学年がずれる代償が、こんなところで回って来るなんて思ってもみませんでした。

 

私はこの先も、ひとりで耐えていかなきゃいけないのかな。

 

 

 

 

さて。

引っ越しは、したけれども。

それでかなり生活が楽になったとはいえ、すべて悩みごとが解決したのかといえば、そういうわけではありません。

相変わらず、時間の流れは遅いし。

することが多すぎてもなさすぎても、何をすればいいのかわからなくなって、パニックになりかけるし。

ときどき生きていることが嫌になってしまう。

そして、なんでも話せる相手はしーちゃんだけ。

 

よろしくないなあ、と自分でも思います。

唯一の命綱のようなしーちゃんは今実習中で、邪魔するわけにはいかないのです。実習が終わったこれから先だって、いつまでもずっぷり沈み込むように頼っているわけにはいかない。

 

わかっては、いるのです。

結局いつかは、ひとりでなんとかしなければいけないときがくる。

そのときのために、ひとりでなんとかできるようになっておかなければ。他にも頼れる人を何人か作らなければ。

 

 

3つめに、頼れる人が増えなくて、しーちゃんがいなくなったら困っちゃう問題。

保健管理センターへは、一人で行けるようになりました。国立精神医療研究センターにも、こないだ練習をしたから、次回から一人で行けると思います。電車の帰り道に困ったときは、ちゃんと父上に連絡できるようになりました。パニックなりかけ、過呼吸直前も、自分で対処して落ち着けることが増えてきました。

成長は、してるのです。

でも、まだまだ。

ほんとうに困ったとき、頼れる綱がほんとうに少ない。

4月8日 支援室の新しい先生 - かっぱちゃんの耳

 

春休みが終われば、タケノコ先生だけでなく、うさちゃんネコちゃん、しーちゃんがいなくなった大学に毎日通わなければいけないのだという実感が時間を経るごとに湧きだします。

そんなに急に、手を離さないで。

いま、ひとりで進む練習してるの。時間かかってるけど、まだ練習の途中なの。

みんな一度にいなくならないで。

私、まだ準備できてないよ。まだだよ。

ひとりになっちゃうよ。

3月19日 タケノコ先生の異動、ひとりになる学校

 

きりりきりりと痛いほどわかってはいるけれど、上手くいかないのです。 

 

家族とは、つかず離れず。

一緒に授業を受けている一個下の後輩たちとも、つかず離れず。

頼れる人を増やすだなんて、そりゃ一朝一夕にいくものではないと思っているけれど、こんなに時間がかかるとは思っていませんでした。

 

「これから先、いつか上手くいく」って、そう信じていることにもだんだん疲れてきてしまいました。