かっぱちゃんの耳

感覚過敏やらADHDの診断をもらった大学生が、特別支援学級の先生になりました。

12月1日 あわあわあわててパニック防止

朝起きて。

 

”土曜日だ。ゴミ出さなきゃ。”

せっせとゴミ箱を集めたところまではいいけれど、その前に着替えなきゃと思い出してたんすをあさりかけ、”あ、干してある洗濯物からそのまま着ればいいじゃん、それなら全部取り込まなきゃ”と洗濯物をわちゃわちゃ、途中で”そういえば部活の連絡しなきゃだっけ”と途中でラインをひらき、”部活といえば、あーこんなことしてる場合じゃない!明日までの書類が!”とパソコンを出しかけて、机脇のゴミ箱が目に入り…

”土曜日だ。ゴミ出さなきゃ。”

やることが何一つ終わっていないことに気づきました。

 

わたわたうろうろ、自分ではきびきび動いているはずなのに、部屋散らかるばかりで、一向に進まない。

そういうときは、やることリストを作ります。

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思いついただけ、やることを書き出して。
今日じゃなくていいやつは減らして。
順番をつけて。
優先順位で書き並べた紙を、目につくところに貼る。

 

勉強でも委員会の仕事でも、こうやって上手いことやってきました。

こうすればサクサク終わるから、と当然のようにしてきたことだけれど、経験的に自分の多動との付き合い方を身につけていたのだなあと思います。


ちなみに、今日は上手く行きませんでした。 

 

リストを書き上げたところで「あ、トイレ行こう」となって、手を拭くタオルを交換しなければならないことに気づき、洗濯機へ入れに行ったらそのまま洗濯を始めてしまい…

また、わたわたうろうろ。

そのうちにやっていることがよくわからなくなってきました。しかも、なにやら周りがまぶしく見えはじめる。頭がぽかっと浮かんで、自分の体が他人事みたいな気持ち。

お、こりゃパニックの前兆だ、とわかるようになったのは、ここ半年のことです。

しぶしぶ道場に行くのは諦め、ふとんでじっとすることにしました。

 

 

 

小さい頃から、あわてんぼうです。

 

やることが多くなると、目についたところから始めてしまうから、結局ぜんぶ中途半端。

何かをやろうとして、別のこと思い出して、それをやろうとしたらまた別のこと思い出して、そうだあっち行かなきゃとなって、家のなかをうろうろうろうろ。何も終わらない。

「そういうところは、ママにそっくりだね」
月曜日の学校の支度の途中で絵を描きはじめた私を、父がそう笑っていたっけな。(あのときは、私が荷物を詰めていたら妹がピアノを弾きだして、自分も弾きたくなったのです。でも順番待ちしなきゃなと思って、その間に絵を描くことにしたのです)

 

今でも相変わらず、あわてんぼうです。

やることが多いとき、周りがうるさいとき(早くその場から逃げ出したいので)、「いつもどおり」に変化があって普段の流れどおりに動けないとき。

次にやることがぽんぽん頭の中に出てきて、あわあわあわあわ。すっかりあわててしまいます。

 もっとひどくなると、「なんだっけ?…なんだっけ?」しか出てこなくなります。手が固くなって上手く物がつまめない。口で言われたことがよくわからない。

後から知人や友達から「かっぱちゃん、あれはパニックになってたよ」と教えてもらえます。

どこまで単に慌てていて、どこからパニックなんでしょう…。

 

かと思えば、「非常事態のとき、かっぱちゃんって冷静だよね」とときどき褒めてもらえることもあります。

寝ていて地震が起きたときは、パニクる母を横目に父と避難の準備を進められた。上級生が自分がひとりだった部活で後輩が怪我をしたときも、迅速に適切な対応ができた。偶然事故現場に居合わせてしまったときは落ち着いて110番できた。ちゃんと、できるんです。できるときもあるんです。

 

だから、学校でも友達からも、「普段はあわてんぼうだけど、いざというときはしっかりする」か「一見しっかりものだけど、変なタイミングで慌てすぎる」だったり、評価いろいろ。なにせ自分でもよくわかりません。

 

 

先述したように、体が大きくなるとともに、自分が慌てない方法がわかってきました。

やることリストを書く。

細かいタイムテーブルを作っておく。

ひとつひとつ終わらせる。

 

それでも慌ててきたときの対処もちょっとずつ上手くなりました。パニックまでいかないように。

息が苦しくなったら、手首に指を当てて、自分の脈拍に合わせて声をださないで歌う。 

頭がいっぱいになったら、いったん関係ない妄想してゆるめる。

周りがまぶしくて目を細めたくなる、小さな音がぜんぶ頭に響いて聞こえる、そこまできたらもう諦める!目をつぶって寝る!無理ならその場から離れる!

ちなみに「静かに椅子に座って、何もしない、何も考えなければ落ち着くよ」とときどき言われるけど、私の場合は、それは慌ててるときいちばん難しいのです。

 

 

やっと、自分の扱い方がわかってきたようなかんじです。

今までは、自分で自分が困ってるときに気づけなかったのです。

そのへんの回想については、また書きます。