10月24日 パニックの定義
ちなみに、少し前に本で読んでから覚えて使っている基準は、DSM-5の「パニック障害」の項目にある「パニック発作」のものです。
A.繰り返される予期しないパニック発作
https://e-heartclinic.com/sp/kokoro/yamai/f40/f41_panic_disorder2.html
- 動悸、心悸亢進、または心拍数の増加
- 発汗
- 身震いまたは振え
- 息切れ感または息苦しさ
- 窒息感
- 胸痛または胸部の不快感
- 嘔気または腹部の不快感
- めまい感、ふらつく感じ、頭が軽くなる感じ、または気が遠くなる感じ
- 寒気または熱感
- 異常感覚(感覚麻痺またはうずき感)
- 現実感消失(現実ではない感じ)または離人感(自分自身から離脱している)
- 抑制力を失うまたは“どうかなってしまう”ことに対する恐怖
- 死ぬことに対する恐怖
ただ、ASDにおける「パニック状態」とは少し違う気もするのですが、調べても出てきませんでした。
一般的に用いられている「パニックになる」って、「慌てふためく」とか「物事が冷静に考えられなくなる」くらいの意味ですよね。
だから普段、身近な人に「私、迫ってくる光や音でパニックになっちゃうときがあってね…」と説明するとき、きちんと理解してもらえているのか不安です。
感覚過敏やASDによる「パニック」って、それとは異質なものだと思うのです。
なので、考えてみました。
私の場合の「パニック」の定義
- 動悸
- 震え、または手足のこわばり(→手をにぎりしめたり、指を噛んだりする)
- 息苦しさ、過呼吸
- 目の前の物がぎらぎらするかんじ、まぶしさ
- 周りの音が大きく聞こえる
- 叫びたくなる、圧迫されるようなかんじ、対象のはっきりしない恐怖
- 涙が勝手にぽろぽろこぼれる
指を噛んだり、涙がこぼれたりするのは6.「叫びたくなる、圧迫されるようなかんじ、対象のはっきりしない恐怖」
からくる二次的なものなのかもしれません…よくわからないけど。
自分でチェックリストを作って覚えておけば、「あ、これはパニックだ。ってことはこの症状もくるかな?」って少し見通しがもてて、「何が起きているか自分でわからない、どうなってしまうか予想がつかなくて不安」ということが防げると思います。
ということは。
パニックを起こしやすい特性をもつ子どもで、ある程度の知能(というか発達年齢?)に達した子には、「パニックになったとき、きみはこれこれこういう状態になっていることが多いよ。今度起こりそうなときに数えてみるといいかもね」というアドバイスが効くかもしれない、ということでしょうか。
一瞬で激しいパニックに陥ってしまうときもあるし、もちろんそういうときはこんなこと考えている余裕はありません。
でも、じわじわ「パニックおこしそう、まずい、どうしよう」と不安が高まっているときに、自分の説明書のようなものがあることは、ちょっとした安心につながることがあります。
小学校などで、パニックを起こしている子を見かけるとすごくこちらもつらくなります。身体的なつらさではなく、心がぎしぎし痛みます。
そういう子たちが少しでも過ごしやすくなる方法を見つけていきたいのです。
そのために自分が実験台になれるんだったら、ときおり自分の身にやってくるパニックも、怖いだけのものではなくて「お、体験するチャーンス!」って思える……ようになったらいいな。