かっぱちゃんの耳

感覚過敏やらADHDの診断をもらった大学生が、特別支援学級の先生になりました。

3月25日 発達検査の結果と診断書

発達検査の結果が届きました。

検査そのものを受けてから2か月弱。やっとか―!という気もち。

 

診断書

封筒を開けると、まず入っていたのはADHDの診断書でした。

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ADHDについてはおそらく診断がつくと聞いていたので、そこまでの驚きはなく。

ADHDについては、N先生なら、診断をつける。
ASDについては、傾向である。
※研究所はあくまで検査のためだけで、N先生はその結果を解説するためだけのお医者さんなので、診断はつけられない。それは、このあと検査結果を持っていくクリニック等での「主治医」の仕事になる。

2月12日 発達検査の結果①(口頭説明)

ただ、私の発達検査を担当してくださったN先生は主治医でないので確定の診断はできないのだと理解していたので、どうやらそれが違ったことには驚きました。

 

診断書が出たことで、少しほっとした面がふたつあります。

 

ひとつめ。

診断書を見た瞬間、
「やっとこれで、親が本気に取り合ってくれる」
と思いました。

 

何度も発達障害や困り感について説明して、がんばって私自身のことも話してきたけれど。

やはりことあるごとに、両親とも私が特性の問題で困っていることを大して重要に捉えていないのだな、私は上手く伝えられていないのだな、と感じる場面が多くありました。昨日も、母に悪気なく「かっぱもね、いつか気が向いたら、また自動車学校がんばろうね」と言われたし。家にあるやることホワイトボードを父に馬鹿にされたし。

でももう、お医者さんの診断が出たんです。

これで、ほんとうに私には発達上の特性があるんだって、親はみとめてくれるかもしれない。

気の持ちようでも、一時的な心の問題でもない。ほんとうに、私、困ってるんだって。

上辺の言葉だけじゃなく、わかってくれるかもしれない。

 

 

ふたつめ。

内科のお医者さんに言われてから自分のなかでずっと燻っていた、「やっぱり気にしすぎなんじゃない?」というイガイガした疑念が解けたこと。

自分でも情けないことに、やっぱり私自身も、形のある証拠として、「この人はADHDの診断がつきます=ADHDがあって、それで困っています」と示してもらわないと、いまいち納得しないみたいです。

 

だって、ADHDの症状や困り感のほとんどは感覚や”性格”の話みたい。

幼い頃から自分で当たり前だと思っていたことばかりです。

みんなも同じだと思っていて、「ちがうよ」と言われたって、感じ方だからそりゃ誰にもわからないのです。誰かが私の体に乗り移って、「うん、間違いない、他の人よりも動かないとやってられないし、音がやたらよく聞こえるね!」とか言ってくれればいいのに。

そのへんのもやもやが、違う方法で解消されました。

お医者さんの診断が100%正しいわけでも、それがあるから云々というわけでもないけれど、やはりどこかで拠りどころにしてしまいそうです…。

 

 

発達検査の結果の解説書

各項目の得点や評価について、素人にもわかりやすく表と文で示されていました。

お医者さんでなく心理士さんが書いてくれたものですが、前半の内容としてはほぼ、以前心理士さんに口頭で説明されたときと同じでした。

  • 全体的な知的の遅れはみられない。
    ワーキングメモリの数値が他の能力に比べると低いが、問題解決の処理能力に優れる。
  • 検査中の様子から、ADHDによる注意を継続する苦手さがみられる。
    →具体例:問題文の聞き返し、聞き間違いが頻繁にみられた
    (私「隣の部屋で掃除機かけたり掃除していてたので…」) 
    →N先生:=話している人の声と掃除機の音や環境音が同じ大きさで聞こえる「ASDの注意を選択する苦手さも影響しているかも」 

2月12日 発達検査の結果①(口頭説明)

でも、結果自体は、「思ってたより、私って普通じゃん!」

安心したような、がっかりしたような。

 

 

後半は、特性との上手い付き合い方、困ったことへの対処法について、具体的に示してありました。

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↓内容の一部

2.聴覚的な注意集中のムラに対して

 聴覚的な聞き取りは不安定
 言語面、視覚面はとても強い
★自分の工夫:聞いたことをメモにして言語化・視覚化する
★自分の工夫:わかりづらかったことは相手に確認する
☆周りの配慮:本人が他のことに夢中になっているときなどは、肩に手を置いて注意をこちらに向けさせてから話しかける

 

3.聴覚過敏への対処

★自分:感覚過敏によるパニックが起きたとき
 →まず刺激を減らす!
 →人のいないところに移動して、気持ちが落ち着くのを待つ
 →周りの配慮も必要だが、だんだん自分で対処する力も育てよう


★自分:街中の雑音に対して
 →・耳栓を持ち歩く
  ・ウォークマンで音楽を聴く
 →細かい工夫を続けていくうちに、音に慣れるかも。ただし積極的に訓練するのでなく、我慢できる範囲で少しずつ。
☆周り:音楽の授業では配慮

 

4.光の過敏さへの対処

★自分:
 ・帽子やサングラス
 ・くつろぐときは、蛍光灯やLED<白熱灯
 ・PCにはブルーライトカットの液晶保護フィルム

 

具体的で実践しやすい工夫がいろいろ。

既に知っていること、やっていることばかりでした。

意外と私ちゃんと対処できてるんだなと自信がついた一方で、目新しい情報がないことに物足りなさも感じました。

 

自分でできることは、もうだいぶやった。あとは、環境面での配慮が大事。

そうわかっても、単に自分だけが行動すればいいわけではない分、なかなかたいへん。

私の周りの環境を少し過ごしやすく整えたいと思ったら、なんとかしたいのは家族のことくらいなのです。でも、両親に何か理解を求めたり、お願いすることは、すごくむずかしくて疲れることなのです。

そういうのは、どこに相談したらいいんだろうなあ。

 

 

何はともあれ、ようやく検査結果が来てすっきりです。