かっぱちゃんの耳

感覚過敏やらADHDの診断をもらった大学生が、特別支援学級の先生になりました。

2月28日 過敏の薬は試したいけど、たぶんASDの診断は出ないだろうなという話

音の過敏をもつASD特性のある人に、効果を示している新薬の治験の話。

 

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このセンターで発達検査を受けたものの、主治医はまだおらず、大学の保健管理センターで薬をもらっていると伝えたところ、
「小児神経科にいらっしゃい。わたし個人当てに、紹介状を書いてもらって」
とのこと。

ちょっと進みました。

 

大学の保健管理センターのコツコツ先生から紹介状を書いてもらったところ、約2週間後の3月12日に、この国立精神神経医療研究センターの中川先生の予約をとることができました。

 

発達障害の専門の先生に診ていただくのは、これが初めてになります。コツコツ先生も、発達検査前後の診察をしてくださった国立なんとかセンターのN先生も、精神科のお医者さんだったので。

「日本に、大人の発達障害を専門にしている医師なんておそらくいないです。いたとしても、診察してもらうのは何か月待ちという状況でしょうね」とT先生に聞いていたので、小児神経科で発達障害を専門の先生に診ていただけることになってとても幸運で安心です。

 

と、ちょっと喜んだものの。

ただ問題が、いくつか。

(中略)

国立なんとかセンターのお医者さん曰く「ワタシならADHDの診断はつけますね、ASDは傾向程度ですかね」くらいなので、ASDもってる人用の治験をさせてもらえるのかどうか…

2月16日 公開講座「発達障害の診断と治療の進歩」で聞いてきたこと①:音の過敏に効く薬

 

 改めてその新薬や治験について調べていると、どうも私は被験者には不適格になりそうだということがわかりました。

 

自閉スペクトラム症患者におけるピリドキサミンの有効性および安全性を評価する探索的医師主導第Ⅱ相試験

 

選択基準

1.DSM-5 により自閉スペクトラム症と診断された患者 


2. 同意取得時の年齢が12 歳以上の患者 

 

3. 文書で本人および代諾者より治験参加の同意が得られている患者(同意取得時の年齢が20歳未満の場合には代諾者から文書で治験参加の同意が得られている患者、年齢にかかわらず本人に同意能力がない場合には代諾者から文書で治験参加の同意が得られている患者)であり、指定された時期に、指定された回数、保護者と共に外来通院が可能な患者 

 

4. 異常行動チェックリスト日本語版(ABC-J)の興奮性サブスケールスコアの合計が18点以上の患者

臨床試験登録

 

2と3はよしとして、「医療的な基準からASDと診断されること」、「そのなかでも特定の症状の度数が一定より高いこと」の条件は、私はひっかからないと思うのです。

 

 DSM-5、Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders(精神障害の診断と統計マニュアル)と、そのなかで発達障害やその他の障害がどのように定義されているかは、大学の授業で何度か学びました。

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DSM-Ⅳでは自閉性障害に関して 3 歳以前の
発症が規定されていたが,DSM-5 の ASD では,
年齢の規定を緩め,社会的要求が大きくなって
からの顕在化も許容されている。症状を同定す
る時期については,DSM-Ⅳでは明確な規定が
なく運用が曖昧であった。DSM-5 では社会的
コミュニケーションについては持続するものと
されているが,現在,診断基準を満たしている
場合,過去の情報が不明確でも明確に正常であ
るとする証拠がない場合は,基準を満たすもの
と考える。

医学的見地から――ASDの診断基準(桑原斉 2017.)https://psych.or.jp/wp-content/uploads/2017/10/67-5-8.pdf より引用

そして、素人判断ながらそれに自分の経験や親の話による私自身の特徴を照らしても、(私自身の願望も含めているかもしれないけれど)、ASDの診断は出ないと思います。

国立精神なんとかセンター精神科で言われたように、

ADHDについては、N先生なら、診断をつける。
ASDについては、傾向である。
※研究所はあくまで検査のためだけで、N先生はその結果を解説するためだけのお医者さんなので、診断はつけられない。

2月12日 発達検査の結果①(口頭説明)

 特性としてはみられるけれど、診断が出るほどの強い度合いではないということだと思うのです。

 

 

 

話を少し戻して。

2週間後の中川先生の診察には、「小児神経科ですので、母子手帳を持ってきてください」と予約センターの方から言われました。

ジッカに帰省し、母子手帳を引っ張り出しました。

そうして、見ていて思ったこと。

 

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 私、思ったより、ふつうじゃん。

ふつうに、ちゃんと、発達してるじゃん。

 

周りと比べて劣っていると両親が心配していたバランス感覚や協調運動の不器用さだけでなく、自分で気になっていた衝動性、協調性についても、発達の大まかな基準にはひっかかっていなかったようです。

 

今まで、母が
「今までお医者さんや保育園・学校の先生から『かっぱちゃんに少し問題が』なんて言われたことなかったし、私も『この子へんだな』って思ったことないよ」
というたび、
「それは母上のほうがいろんな特性強いから、私が『普通』に見えるだけでしょ。私が困ってたことに気づいてこなかっただけでしょ」
と思って、あまり信用してこなかったけど。

ほんとうに、発達面については、ふつうだったみたいです。

なんだ。よかった。

 

ADHDの特性に診断がつくにしろ何にしろ、小さい頃の発達に大きな問題がなかったと知って少し安心しました。

 

…じゃあそれなら、どうして私は、音の聞こえ方でこんなに困ってるんだろう?