6月23日 相談のしかた
いい本を買いました。
私の困りごとが、そのまんま乗っていました。
もちろん、あてはまらないところもありましたが、ぴったり今まで経験とあてはまるところもたくさん。
誤解しにくい書き方
この本のすてきなところは、「じゃあ、どうしたらいいのか」が具体的に書かれているところです。
ただ、「病院を受診しましょう」「SSTを受けましょう」ではなく、生活のなかでできる対処法が「まず、一つの問題をクリアするクセをつける」「無理にグループに入る必要はない」などと示されています。
「文章が上手いなって思う。アスペルガーとかをもつ当事者の人も誤解しないように書いてる気がする」というのはしーちゃんの意見。
まず説明会で隣に座った人に話しかけてみましょう。住所、経路、学科、趣味などを聞き、共通することがあれば、一緒に何か食べてみてください。自動販売機でも、コンビニでもかまいません。もちろん、カフェや食堂に一緒に行ければ最高です。
「『~だと思います。』ってとこは、アスペルガーの人が『そうしなきゃ!』って(脅迫的観念に)ならないように。『~しましょう』ってとこは、アスペルガーの人がためらいそうなところに使ってある」とのこと。
言われてみると、たしかに。
語り口調はやわらかいけど遠回しの表現ではないし、具体的な助言だけれど「そうしなくてもいいんだよ」の余白も残してくれてあるし。
すごく、やさしい書き方だと思う。
易しいし、優しい。
「枠」のない大学で
とくに覚えておきたいなと思ったところ。
高校時代までは、スケジュールと目標が決まっています。つらいこともありますが、どこでどうすれば良いのかはわかりやすいでしょう。
大学時代は高校時代と違い、自主的であることが尊重され、「枠」はないと言ってよいかもしれません。本来は、誰も手伝ってくれません。
まず誰に相談すればよいのかを考えることから始めます。いろいろ相談にのっている人や学生相談室、カウンセリングルームに行き、具体的に聞いてみましょう。住む場所、食事をする場所、友達の作り方、授業の取り方など当たり前のようなことでも聞くようにしましょう。
大学には、「枠」はない。どこでどうすれば良いのかわかりにくい。
そのとおりじゃん、と思いました。
私が大学の途中から急に困りはじめた理由、こんなところにもあったんだなって。
そう考えると、高3の受験期というのは、案外私に向いていた時期だったのかもしれません。
授業が始まるまでの微妙な時間。昼休み。放課後。
何をすればいいかは明確です。時間が空いたら、勉強をしていればいい。大好きな、スケジュール立てをして。
放っておけば、毎日服装だし、授業は毎日同じ教室で行われるし、毎日同じクラスメイトと受ける。
今考えれば、なんてわかりやすく、予測のしやすい日々だったことでしょう。そりゃあ、過ごしやすいわけです。受験のストレスもあったにはちがいないけれど。
一方の大学は、難しい。
自由です。とにかく自由。
毎日自分で考えたり、選んだりしなくてはならないことがたくさんあります。とくに、同級生と学年がずれて一人の時間が増えた今は。
次の教室はどこ?お昼ごはん、どこで何を食べればいい?ひとりぼっちの休み時間、何すればいい?宿題なんてもう全部終わってしまった。サークルが終わったら、何をして過ごせばいいんだっけ?
そういうときに、誰に聞けばいいかも、難しい。
今までは、基本的にぜんぶ友達。とくにしーちゃん。
各食堂の空き具合から、ひとり暮らしの洗濯物の干し方まで、ほんとうになんでも教えてもらっています。
だから、来年しーちゃんがいなくなったら私はどうすればいいんだろうって、いつも怯えていたけれど。「支援室の先生に頼るんだよ」って言われても、どういうことなのか未だに掴みかねていたけど。
本にね、わかりやすく書いてありました。
相談室とか、カウンセリングルームとか、使っていいんだってよ。
「当たり前のことでも聞くようにしましょう」だってよ。聞いていいんだってよ。聞いていいんだって。
知りませんでした。
私みたいに、常識や空気を察して学ぶのが苦手で、一方で人に頼ったりするのも苦手な人は、こうして知識として入れていかないといかないといけないんだなあと思います。ひとつひとつ、意識的に身につけていかないといけないんです。
そういう「当たり前のこと」まで含めて、どうしたらいいかを教えてくれる本。
ずっと探していました。
見つけたぞー!うおー!